家庭の事情や体調面など、様々な理由でブランクが開いてしまうことがあります。復職するにあたって、空いた期間が長ければ長いほど不安は強くなるでしょう。
また、言語聴覚士(ST)は、他職種と比べても特に女性の多い職種のあるため、結婚や出産、子育てといった理由でブランクが開く方も多く、仕事と育児の両立に不安を抱えている方もいます。
今回は、そういったブランクが開いてしまった方が、安心して復職が行えるように、復職時にしておくべき準備や、復職時の職場選びのポイントを不安ケース別に紹介していきます。
目次
1.ブランクがあっても言語聴覚士(ST)が復職できる理由
現場を離れて期間が開いてしまったために、再度復職できるかどうか不安に思う方は多いですが、STは国家資格であり、一度資格を取得すれば資格が失われることは無いため、復職は大変しやすいといえます。
全国的にみてもSTは不足しているため、復職を考える方にとっては有利な状況です。また、医療・介護の分野は女性が多い職場でもあるため、育児をしながらでも働きやすい環境が整っている職場も多くあります。
例えば、働き方であれば、パートタイムや非常勤職員など生活に合わせた働き方が選べるため、生活との兼ね合いからみても復職しやすい職種といえます。
2.復職前に準備しておきたいこと
復職するには大変な準備が必要だと考えてしまうこともあると思いますが、実はスムーズな復職は難しくなく、以下の3点だけで大丈夫です。
・規則正しい生活
・託児所の確保
・通勤のシミュレーション
規則正しい生活
病院や施設で働く場合は、一般企業の出社時間より早い場合が多く、早番などでさらに早く勤務が開始するシフトなどもあります。
朝から頭がスッキリした状態で仕事に取り掛かり、体調を整えながら働いていくためにも規則正しい生活を心掛けることは大切です。
託児所の確保
子供がまだ小さい方は、家を不在にする間に子供を預ける場所を確保しておく必要があります。
託児所の場所も、子供が体調を崩した時にすぐに迎えに行ける距離で、毎日の子供の送り迎えも含めて、通勤に時間がかかりすぎないように考慮して場所を決めることが大切です。
通勤のシミュレーション
実際の交通手段で職場訪問を行い、通勤のイメージを持っておくと良いでしょう。
地図上の距離が短くても、大渋滞を起こす経路や踏切がなかなか上がらない場所が含まれていると、実際の何倍もの通勤時間を要す場合があるので注意が必要です。
3.【不安ケース別】復職時の職場選びのポイント
復職をするにあたって、その職場でしっかりと働いていけるのかという不安はつきものです。どのような職場であれば問題なく働いていけるのか、自分に合った職場を選ぶことで、復職に対する不安を解消することができます。
ここでは、復職をする際に不安と思われることをケース別に分け、職場選びのポイントを解説していきます。PTOT人材バンクでは、様々な状況に応じたサポートを受けることができますので、復職に不安のある方は相談してみることをおすすめします。
知識不足・経験不足が気になるとき
自身が得てきた知識や経験が、ブランクが開くことにより現在の医療現場で通用出来るのかといった不安が出てくると思います。
また、仕事の現場から長く離れた生活をしていたため、刻々と患者様の状態が変化していく医療現場ですぐに対応できる仕事の勘を取り戻せるか不安がある方も多いでしょう。
そういった不安を解消するために、ブランクがある方向けの勉強会を開催しているような職場もあり、不安な方はそういったブランクがある方向けのサポート体制の整った職場を選ぶことをおすすめします。
面接を受ける前に、電話やメールでの問い合わせで、ブランクに対するサポート体制に関する情報を事前に教えていただくこともできますが、PTOT人材バンクのキャリアパートナーなど、専門の人間を介して確認する方が負担は少ないかもしれません。
体力面で不安があるとき
仕事を続けていくには、常に体調を整えてベストのコンディションを維持する必要がありますが、ブランクがある方は体力的にも仕事に慣れるまでは時間がかかることが予測されます。
そうした不安がある方は、正規職員としてフルタイムで働くのではなく、最初はパートやアルバイトなどの非常勤職員として働いてみて、仕事や生活に慣れてから正規職員を検討するなど、自身の生活に無理のない範囲での働き方を検討していくと良いでしょう。
また、少しでも体力的な負担を軽減できるように、できるだけ自宅から近い職場を選ぶことをおすすめします。
育児や家事との両立が不安なとき
小さなお子さんがいる方は、子供が急に熱を出したり体調を崩して病院に連れて行かなければならなくなったり、託児所からの連絡を受けて対応できるようにしておかないといけないことがあります。
育児と仕事の両立に不安がある方は、外部と比べて連携の取りやすい院内保育園などの託児施設が併設されている職場を探すこともおすすめです。
また、同じような小さなお子さんがいるスタッフが多い職場であれば、子供の都合に合わせて早退する際も理解が得やすく働きやすい職場といえます。そのため、職場の雰囲気やどのようなスタッフの方が多く働いているのかを質問してみても良いかもしれません。
4.復職に不安を覚えるのは当然
いざ復職をしようと決意しても、新しい職場に対して不安を覚えるのは当然のことといえます。しかし悲観的に思う必要は全く無く、少しずつ取り戻していけば良いのです。
ブランク前に培ってきた経験があれば知識や経験は失われるものではないので、それらを活かしながら実際に勤務を開始することで、仕事の勘は取り戻すことができます。
また、常に謙虚な姿勢で学びを大切にし新たな知識を取り入れていけば、知識や技能に対する不足は補うことができます。
そして、新しい職場でのコミュニケーションも大切にすることで、新しい職場の方もあなたの前向きに頑張っている姿をみて、ブランクからの復帰を応援してくれると思います。
5.まとめ
ブランクが開いてしまったことで、今までの知識や経験が通用するのか、実際の現場で仕事の勘がすぐに取り戻せるのか、体力的に問題ないか、育児や介護との両立は行えるのかなど様々な問題から、一緒に働く仲間に迷惑をかけてしまわないかと不安に思うことが多いかと思います。
少しでも復職に対する不安を減らし再就職を果たしていくためにも、ブランクが開いた場合の復職について情報を集め、復職がスムーズに行えるように事前に準備を整えて復職に臨みましょう。
それでも不安や不明点があれば、是非PTOT人材バンクのキャリアパートナーに遠慮なくご相談ください。
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