作業療法士(OT)の就職活動はどのように進めていけばよいのか、疑問に感じている方も多いのではないでしょうか。OTの就活は、同時期に実習や国家試験もあり、一般企業の就活とは進め方やポイントが多少異なります。

今回は、OTの就活が始まるタイミングや必要な準備、ポイントをご紹介していきますので、こちらの記事を参考に就活を進めてみてください。

1.作業療法士(OT)の就活が始まるタイミング

一般の大学生の就職活動は、大学3年生の3月に説明会が解禁されスタートすることが多いですが、作業療法士(OT)の場合は、この就活スケジュールとは異なります。

OTの場合、専門職としての需要が高いため一般の就活よりも比較的内定を得やすい特徴があります。そのため、OT学生のほとんどが最終学年時に入ってから就活を始めるのです。

しかしOTは、最終学年時に最後の臨床実習があったり、国家試験を控えているため、そういった忙しい時期は避けながら就活を進めていくことになります。

養成校によって臨床実習を行う時期も異なるため、忙しくなる前の春から夏に就活を始める方もいれば、まずは国家試験に合格することに集中したいからと国家試験終了後に就活を本格的に行う方もいます。

2.就職活動を始める前に準備しておきたいこと

作業療法士(OT)の就職活動において、履歴書の準備や面接対策などが必要ということは一般の就活と変わりありません。

しかしながら、就活を始めてから内定をもらうまでの期間が比較的短いOTの場合、自分の納得のいく就職先を決めるために事前に準備しておくべきことがあります。

それらを一つずつ詳しく解説していきたいと思います。

働きたい領域を決める

OTを募集している職場には、病気や事故などで身体に障害が生じた患者さんを対象としてリハビリを行う身体障がい領域と、統合失調症やうつ病などの精神疾患を対象とする精神障がい領域、高齢者を対象とする老年期障がい領域、脳性麻痺や自閉症、知的障がいなど小児の分野を対象とする発達障がい領域の4領域があります。

自分がどの分野に興味があり、どういった職場でOTとして働きたいかをまず決めることが就活の第一歩です。

就活スケジュールを立てる

前項で述べたように、OTの最終学年時には就活の他にも、臨床実習や国家試験など大きな課題が山積みです。

人によっては、臨床実習や国家試験対策をしながら並行して就活を行うのは難しいと考える方も少なくはないので、就活をスタートする前の早めの段階で、概ねの就活スケジュールを立てることが重要になってきます。

先輩(卒業生)の就職先を確認する

在籍している養成校には、たくさんの卒業生たちがいて、ほとんどの方がOTとして様々な就職先に入職しています。

先輩たちが入職した職場であれば、職場の雰囲気や就活情報なども聞ける機会があったり、養成校として情報を持っている可能性がありますので、ぜひ卒業生の就職先や気になる職場の採用歴があるかをチェックしておくとよいでしょう。

3.作業療法士(OT)が就活中に気を付けたいポイント

作業療法士(OT)の就職先は多岐に渡るからこそ、いざ働き出してから「こんなはずではなかった…」と後悔することのない就活にしたいところです。

そこで、就活中に気を付けたいポイントを4つご紹介していきます。

自分に適した就活時期を見極める

OTの就活は人によって期間も開始時期も異なります。一番忙しくなる最終学年時の中で、自分はどの時期に就活をするべきか見極める必要があるのです。

例えば、最後の臨床実習が秋にある養成校であれば、それ以降は国家試験対策に追われ、2月末に国家試験が実施されることになります。そのため、秋から国家試験までの時期に合わせて就活に重きを置いてしまうことは負担が大きいと言えるでしょう。

早めに就活を行える方は、春から夏にかけて就活を行ったり、また、国家試験の合格に不安が大きい方は、国家試験の手ごたえを踏まえてから就活を本格始動するという方法もあるのです。

就職説明会や採用試験の日程を確認する

臨床実習や国家試験対策を踏まえて就活時期を調整したいところですが、就職先によっては、就職説明会や採用試験の日程が決められているところもあります。

特に大きな病院や採用人数が多い職場では、随時受付ではなく、日程を指定してあることが多いので事前に確認しておくことが大切です。

臨床実習期間中でも、就職活動を理由に休みをもらえることもあるので、就職したい職場が決まっている場合は、報告・手続きを行って就活を進めていくとよいでしょう。

採用試験の内容を確認する

就職先の職場によって、履歴書の提出と面接で決まる場合もあれば、知能・学力検査や専門試験などを受ける場合もあります。

学力検査や専門試験がある職場を応募する場合には、事前に対策が必要となるため、採用試験の内容は早めに確認しておく必要があるでしょう。

国家試験の結果による採用形態を確認しておく

就活時に先に内定をもらった状態で国家試験を受けて、国家試験に合格して初めてOTとして働きだすという流れが一般的です。

そこで、職場によっては国家試験が不合格になってしまった場合には採用取り消しになってしまう職場と、補助として働きながら再度国家試験に臨める職場があります。

事前に採用条件を確認しておくこと、そして、もし国家試験に不安が大きい方は、自己採点で合格ラインを超えたことを確認してから就職先を決めるという選択肢を取ることも場合によっては必要となってきます。

4.まとめ

作業療法士(OT)の就活事情についてご紹介しましたが、いかがでしたでしょうか。

OTの場合、一般の大学生よりも就活に対して過度な不安や焦りを感じる必要はありませんが、就活する時期を見極めることと、必要な準備を怠らないことが大切です。

こちらの記事を参考に、納得のいく就職先が決まるよう計画的に就活を進めていきましょう。

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