作業療法士(OT)免許を取得するに専門学校での勉強は不可欠ではありますが、学校で学んだ知識はあくまで最低限知っておくべきものであり、免許取得後も知識を深めスキルアップを図る必要があります。

この記事では、OTがスキルアップする方法について詳しく解説しています。

スキルアップにつながる副業や転職についても紹介しますので、ぜひ参考にしてください。

1.作業療法士(OT)がスキルアップする方法

OTがスキルアップする方法は複数あり、その中でご自分に合った方法を見つけてみるといいでしょう。ここでは、職場に勤めながらでもできるスキルアップ方法を紹介します。

まずは職場でできることを積極的にする

日々の業務をこなすことに追われていて、勤務時間外に資格取得などのキャリアアップを図るのはハードルが高いという方は、まずは自分の職場でできることを積極的に取り組んでみるといいでしょう。

例えば、院内勉強会で積極的に発表をするのも一つの手です。発表原稿を作ることで知識を深めたり、知識を整理したりすることができます。また、院内でもほかの部署のスタッフと仲良くなり、新たな知識をインプットすることにもつながるでしょう。

外部主催の勉強会に参加する

「新たに知識を増やしたい」と思っていても、具体的にどのように取り組んでいいかわからないという方もいるかもしれません。そんな時には、自分の職場で役立つ知識や、自らの興味がある内容を取り扱う講習会や勉強会に参加して、知識を増やすのもいいかもしれません。

最近では、オンラインで参加できる勉強会や、月額制でリハビリにまつわる動画を配信するサービスもあるので、育休中などで外出しづらい方や、自宅で手軽にスキルアップしたい方におすすめです。

資格を取得する

日々の業務をこなす中で、知識を深めたり技術を磨いたりすることはできますが、それは少しずつ変化をしていくもののため、可視化しづらい側面もあります。資格取得は、何を勉強したらいいのか道筋ができやすく、さらにその成果が自分だけでなく他者にも伝わりやすいというメリットがあります。

認定OT・専門OTは、リハビリ業界でも周知されている認定資格で、最もポピュラーです。キャリアや知識の豊富さを可視化できる反面、取得には指定された要件を満たす必要があり、資格取得までにかかる時間や労力は大きいです。

資格によって、難易度や取得に要する時間も異なるので、自分が取り組めそうなものから、チャレンジしてみてはいかがでしょうか。気軽に資格取得にチャレンジしてみたい方は、福祉住環境コーディネーターなどの民間資格の中から挑戦してみてもいいかもしれません。

また、「ダブルライセンスが欲しい」「OTの知識を活かして開業をしたい」などのキャリアプランがあり、時間や労力をかけてもリターンを望みたい方は、さらなる国家資格の取得を目指してはいかがでしょうか。

の記事では、OTのキャリアアップにおすすめの資格について説明していますので、ぜひ参考にしてみてください。

2.おすすめの副業の選び方

スキルアップの方法には、副業をして実際に働きながら知識や技術を磨く方法があります。作業療法士(OT)の資格を活かしての副業は、収入を増やしながら知識を深められるという大きなメリットがあります。以下に具体的な副業について述べていきます。

セミナーの講師、専門学校などの臨時講師をする

講師の仕事は、受講者に伝わるように、自ら持っている知識を整理しアウトプットする必要があり、より自らの知識を定着させる良い効果があります。

この仕事は同業者や医療・福祉に関心のある方に、自らの名前やスキルを知ってもらえるチャンスの場でもあります。時には、講師の仕事のきっかけにほかの仕事を紹介されることもあり、キャリアアップ・年収アップにつながりやすいメリットがあります。

私の経験上、講師の仕事は求人に応募するというより、人づてに紹介されて仕事を受けている人が多い印象です。卒業した学校の恩師や先輩などと積極的に連絡を取り合ったり、セミナーなどに参加した際には名刺交換を行ったりして、積極的に人脈を広げてみるといいでしょう。

ほかの職場で短時間のパートをする

平日にメインの職場で働きながら、土日にほかの職場にパートをするなどの働き方もあります。

職場の掛け持ちでは、メインの職場と同じ分野で働くのもいいですが、あえて違う分野で働くこともおすすめです。気分転換につながったり、知識の幅を広げるきっかけにもなったりします。

短時間のパートをするなら、訪問リハビリやデイサービス(高齢者向けのデイサービスや放課後等デイサービス)などで需要が高まっています。

ただし、掛け持ちで仕事をすることで、休息時間が短くなるデメリットがあるので、体調管理に留意することが大切です。

最後に、職場によっては副業を禁止しているところもあります。トラブル回避のため、事前に上司へ確認をし、許可を取るようにしましょう。

3.スキルアップには転職もおすすめ

職場によっては、スキルアップを望めない職場も存在します。例えば、いつも単調な作業の繰り返しであったり、雑務が多く作業療法士(OT)としてのスキルを活かせなかったりする職場にお勤めの方もいるでしょう。

OTが複数在籍する職場では、働きながら上司から指導を受けることで知識を得たり、同僚と互いを高めあったりできますが、一人職場ではこれらが難しく、スキルアップしづらい側面があります。

そのため、スキルアップをしたい方は転職も視野に入れてみてはいかがでしょうか。

キャリアが浅い方には、教育体制が整った職場がおすすめ

新卒の方やキャリア年数が浅い方の転職は、プリセプター制度などの教育体制が整った職場がおすすめです。一人職場は自分らしく働きやすいというメリットはありますが、責任や適切な判断力を求められ、十分な知識や技術を要するため、キャリアが浅い人にはおすすめしません。

キャリアが浅いうちに、教育体制の整った職場でしっかりと基礎を学ぶことはとても重要です。

教育する立場にある方には、スキルアップ支援制度のある職場がおすすめ

ある程度知識もキャリアもある方の転職なら、これまでの知識や技術を活かして、スキルアップしやすい職場がおすすめです。職場によっては積極的にスキルアップを推進するために、支援制度を設けているところもあります。

勉強会や研修に参加するために、費用を負担したり休日を利用したりする場合も多いですが、支援制度があることで、勉強会参加のための有給が取りやすくなったり、経済的負担が減ったりし、勉強会の参加へのハードルを下げ、よりキャリアアップしやすくなります。

実際に、私の知る職場では、資格取得に係る費用を補助する資格取得支援制度や、研修への参加を支援する制度などがありました。

転職先で悩む際はぜひ、PTOT人材バンクのキャリアパートナーに遠慮なくご相談ください。
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4.まとめ

スキルアップをするというと、ハードルが高く感じてしまう人もいるかもしれません。

しかし、この記事を読んで、スキルアップの方法は一つではなく、多岐にわたるということを知っていただけたのではないでしょうか。

近年はオンライン研修会なども増えている傾向にあり、スキルアップしやすい環境が整ってきています。ぜひ、ご自分に合ったスキルアップ方法を見つけていただければ嬉しいです。

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