職種や業種にかかわらず、転職の際に重要になるのが「志望動機」ですが、作業療法士(OT)として転職する場合も例外ではありません。実際、人事担当者は履歴書の志望動機を確認して、職場が求めている人材かどうかを判断しています。
とはいえ、「どのように書けばよいか分からない」「自分の志望動機が正しいのか(人事の意図するものかどうか)確認したい」という方もいることでしょう。
今回は、転職で採用されるかポイントのひとつになる「志望動機」をテーマに、志望動機の書き方やそのまま使える実例について解説します。これから転職を考えている方は、PTOT人材バンクの求人・転職情報 情報を合わせて、ぜひ参考にしてみてください。
目次
1.志望動機を書くにあたり、文章の組み方を解説
志望動機を書く際にいきなり書き始めても失敗しがちです。まず、次のようなステップを踏みながら下準備を行って、スムーズに書けるようにしておきましょう。
これまでの作業療法士(OT)としてのキャリアを整理する
いわば、自分自身がこれまで作業療法士(OT)として積んできたキャリアを振り返って、棚おろしをしておくのは大切です。作業療法士(OT)としての仕事に興味を持ったきっかけから、実際に現場でどのような業務を担ってきたかということ、力を入れて勉強してきたこと、またそこで自分が習得したことやターニングポイントとなった出来事などを思い起こしてみます。
自分自身の強みや弱みを整理することにより書くことをまとめやすくなり、面接の際にも志望動機を答えやすくなります。作業療法士(OT)には幅広い業務があり、特別な実績がないとしても実務の進め方や、協調性があるといったポイントが評価されることもあるので、これまでの経験をできるだけ思い起こすようにしましょう。
志望先について事前にリサーチしておく
志望先の情報を事前に調査しておくことも、納得してもらいやすい志望動機をまとめるために大切です。インターネットやパンフレットなどを見て志望先の運営理念を調べると、その施設の考え方がわかるので、求められている人材像を把握するのに役立ちます。
転職希望先が力を入れている領域やどのような対象者が多いのかを調べたり、スタッフの人数や勤務体系などもリサーチしたりしましょう。「この職場だからこそ働きたいと思った理由」や「自分がどのような形で貢献できるか」に対してリサーチ結果を踏まえた内容を考えることができます。
2.志望動機に書くとよいポイント
次に採用されやすい志望動機はどのような内容なのか、具体的に3つのポイントを考えてみましょう。
自分自身の強みをアピールする
作業療法士としての自分の強みをアピールしましょう。「強み」とは「仕事の中で自分が得意とする分野」のことです。具体的には、リハビリの仕事で力を入れてきた業務や時間をかけて勉強してきた分野になります。
自分の強みを伝えることによって、転職先に採用するメリットをイメージしてもらうことができます。この時、自分の体験に基づくエピソードを交えれば、ほかの志望者との差別化になり、インパクトを残すことができるでしょう。
転職先から必要な人材だと思われる
一方的に自分の得意分野だけを伝えても、転職先の理念や考え方にマッチしていなければ相手先も採用するメリットを感じにくくなります。職場の理念や考え方に共感していることや、その理念を達成するためにどのように役立てるかもアピールすることが大切です。
できるだけ長期的に働きたい意思を含める
採用試験や転職後の人材育成には時間や費用がかかるので、採用先としては長く働いてくれそうな人を求めています。そのため、志望動機を書く際にもできるだけ長い期間働きたいという意思を文章に含めるのが有効です。
3.そのまま使える!志望動機の例
では、以上のようなポイントを踏まえたうえで実例をご紹介したいと思います。
例えば、大学を卒業してから6年間作業療法士としてリハビリ専門病院にいたという方であれば、以下のように書くことができます。
「私は、大学卒業後6年間リハビリ病院に勤務し、患者さん宅の環境調整や福祉用具の活用に力を入れてきました。その経験から患者さんやご家族が暮らしやすい環境面での支援を行うことが大切なことを痛感しました。貴施設では日常生活動作の支援や福祉用具の導入、住宅改修といったフォローアップを行っていることを知り、自分がこれまで培ってきた知識や経験を活かすことができると考え、志望しました。」
このようにこれまで培った経験や強みについて書き、転職先の情報も踏まえたうえで転職後にも生かせる経験として強調することによって、採用することによるメリットが伝わりやすくなっています。
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