作業療法士(OT)として働いていると、さまざまな要因から「働いているのが楽しくない」「辞めたい」と感じてしまう方もいらっしゃいます。

しかし、そのような想いを抱えている方でも、理由を紐解いていくと、ちょっとした工夫で解決できたり、状況を変えられることもあります。

根本的にOTの仕事が嫌いというわけでなければ、ぜひこちらの記事を参考に、現状を見つめ、解決に向けて一歩踏み出すきっかけにしてみてください。

1.作業療法士(OT)によくある辞めたい背景

自分自身の理想と現実とのギャップや職場環境など、OTとして働いていて「楽しくない」「辞めたい」と思う理由はさまざまです。

そんな中でも、こちらではよくある代表的な原因を5つ挙げてみましょう。

①.理想のリハビリができない

OTは、患者さんの身体のことだけでなく、生活全般に関わるリハビリを行う職業です。多くの方は、これまで学び、経験を積んできた中で、「こんなOTになりたい」「こういうリハビリをしていきたい」という目標や理想を抱えていると思います。

そんな志があるOTこそ、実際勤務している職場で思うようなリハビリが提供できていない場合にはもどかしさを感じ、OTを辞めたいと思い悩んでしまう方が多くいます。

②.思うような結果が出ない

リハビリを提供する患者さんは、すぐに良くなっていく方ばかりではありません。もちろん、機能や生活を維持することも大切なリハビリですし、機能低下していく方に対してOTとしてできることもたくさんあります。

しかし、OTとして関われる期間には限りがあります。その中で、少しでも良くなってほしいと思いながらも思うような結果が出ない場合には、自分の無力さを感じてしまうこともあるでしょう。

③.仕事がきつく残業が多い

OTは働く職場によって、体力を必要とすることや残業が多いこともあります。

そのことが自分には合っていなかったり、過度に蓄積されてしまうと、OTとして働いていることが嫌になってしまうこともあるでしょう。

④.人間関係がつらい

OTは、患者さんやそのご家族と密にコミュニケーションをとります。人と話をすることが好きな方でも、より深く関わっていくことに精神的な負担を感じてしまう場合もあるでしょう。

また、患者さんだけでなく、他職種と連携することがOTとしては必要不可欠です。職場内での人間関係が悪い場合、最適なリハビリを提供することが難しかったり、スタッフ間でコミュニケーションを図ることに苦痛を感じてしまいますよね。

⑤.リハビリが楽しくない

仕事内容や職場環境とは関係なく、なんとなくリハビリが楽しくないと感じてしまう場合。

自分でも理由がはっきりしないが、働くことや毎日同じことの繰り返しでつまらないと感じてしまうこともあるでしょう。その期間が長く続くこともよくありません。

2.辞めたい・楽しくないと感じた時の対処法

作業療法士(OT)を辞めたい・楽しくないと感じた場合には、そのままの状態を続けていくことは良い選択とは言えません。

まずは、その原因をしっかりと見つけること。そして適切な対処法を行ってみることで、OTとしてあなたの望む形で働くことが可能になることも大いにあります。

こちらでは、現状を変えるための対処法を3つご紹介していきます。

楽しくないと感じている場合はリフレッシュして考えてみる

漠然とOTとして働いていることが楽しくないと感じている場合でも、要因は必ずあります。まずは自分自身を見つめ直し、その要因を明確にしてみましょう。

そのためには、一度リフレッシュして気持ちを切り替えることも大切です。

リフレッシュして、OTとしてどのように働いていきたいか、今楽しくない・辞めたいと思っている要因は何なのかをじっくり考えてみましょう。仕事内容や職場環境に要因がない場合には、リフレッシュすることで、また働くモチベーションが上がる場合もあります。

働き方改善を上司に相談してみる

OTとしての理想があったり、残業が多くてつらい、人間関係に問題がある場合など、働き方や業務内容の改善を信頼できる上司に相談してみるのも一つの対処法です。

より良く働けるために善処してくれる職場であれば、改善するために動いてくれることもありますし、悩みを相談できる上司がいるということも、働く上で助けになるでしょう。

自分に合った職場に転職する

今の職場では、理想のリハビリができない、職場環境や仕事内容を変えることは難しいという場合には、自分に合った職場に転職するというのも良い選択です。

今や、OTの働く職場や働き方は多種多様です。OTとして「こんなリハビリがしたい」「こんな働き方がしたい」という理想があるのであれば、いろんな職場を見てみると良いでしょう。ぜひPTOT人材バンクのキャリアパートナーにも相談してみてください。

3.タイプ別!作業療法士(OT)におすすめの職場

OTの対象にさまざまな疾患や領域があるように、こんなOTにはこの職場が合っているというおすすめがあります。

一つの選択肢として、おすすめな理由を解説していきます。

残業なしでプライベートも大事にしたいというOTには老健や特養などの介護保険施設がおすすめ

介護老人保健施設や特別養護老人ホームなどの介護保険適応の入所施設では、主に老年期障がいの方を担当することになります。利用者さんの入れ替わりも比較的少なく、一定期間同じ方を担当したり、集団リハビリを行うことになります。

そのため、リハビリ業務以外の書類作成や研修等も急性期・回復期病院などに比べて少ない傾向があり、業務内容が落ち着いていると言えます。

利用者さんの生活に寄り添ったリハビリを提供しながらも、残業なしでプライベートも大事にしたいという方にはおすすめの職場です。

経験を積んでバリバリ働きたいOTは急性期・回復期病院がおすすめ

急性期・回復期病院は、さまざまな疾患の方を担当し、障害の程度も一番変化しやすい時期と言えます。そのため、リハビリの介入する意義は大きく、効果も目に見えて実感しやすいでしょう。

業務や自己研鑽のための研修参加などは、他の職場に比べて忙しくなりますが、経験を積んでバリバリ働きたいという方に対しては急性期・回復期病院で働くのがおすすめです。

機能訓練重視ではなく生活に寄り添ったリハビリをしたいOTは訪問リハビリがおすすめ

OTはその人の生活やこれからの人生も見据えてリハビリプログラムを立てていきます。だからこそ、よりその人の想いや生活に寄り添ったリハビリをしたいと思うOTは多いのではないでしょうか。

そんな方には、病院や施設に来てもらってリハビリを提供する形よりも、訪問リハビリとして自宅に出向いて、より生活に密着したリハビリができることがやりがいに繋がっていきます。

体力的につらいというOTには精神科病院がおすすめ

OTでも、加齢や身体的要因によってリハビリ中の介助が難しい、負担になってしまうという方もいるでしょう。そういう方は、無理をせず、身体的な介助量の少ない職場を選ぶことも大切です。

精神科作業療法もOTだからこそできる大事な分野です。体力的につらいという方は精神科病院などで、身体的な負担を少なく働くことをおすすめします。

4.元作業療法士(OT)として働ける場所は多い

OTは医療や介護、リハビリの知識と経験を持ち合わせ、病気や障がいの方に合わせたリハビリプランを立てるだけでなく、生活や介護についてのアドバイスも行えます。その能力は、病院や施設だけに留まらず、その他の医療業界や一般企業の中でも発揮することができるのです。

例えば、スポーツトレーナーや福祉用具・住宅改修のアドバイザー、情報を届けるライターなど。資格を活かした仕事はもちろん、経験や適性を活かした一般職でもこれまでのOTを活かすことはできます。

高齢社会に適した情報インフラを構築することで、人々の生活の質を向上し、社会に貢献し続ける『株式会社エス・エム・エス』でもそんな人材を募集しています。

5.まとめ

志や夢をもって作業療法士(OT)になった方でも、仕事をしていると「楽しくない」「辞めたい」と壁にぶつかることもあるでしょう。OTの知識と経験は幅広い分、活かせる領域が多く、必ずあなたに合った職場があります。

まずは、自分自身に耳を傾け、今抱えている悩みの原因を見つけて、より良い選択のための一歩を踏み出してみてください。

お悩みの際はお気軽にPTOT人材バンクのキャリアパートナーに相談してみてください。

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