第60回作業療法士国家試験の合格発表が2025年(令和7年)3月21日(金)に行われました。早速合格基準や合格率などの結果を確認していきましょう！
第60回作業療法士国家試験の合格基準、合格率など
第60回作業療法士国家試験の結果は以下のとおりです。
合格者数と合格率
第60回作業療法士国家試験は5,693人が受験し、4,887人が合格しました。合格率は85.8％でした。
| 受験者数 | 合格者数 | 合格率 | |
| 全体 | 5,693人 | 4,887人 | 85.8% |
| 新卒 | 5,000人 | 4,625人 | 92.5% |
| 既卒 | 693人 | 262人 | 37.8% |
合格基準と配点
作業療法士国家試験の出題数は全部で200問（一般問題100問・実地問題100問）です。
一般問題は1問1点（159点満点）、実地問題を1問3点（120点満点）とし、以下のすべての条件を満たした受験者を合格とする。
| 出題数 | 配点 | 合格基準 | |
| 一般問題 | 160問 | 1問1点 | ー |
| 実地問題 | 40問 | 1問3点 | 43点以上/120点 |
| 総得点 | 200問 | 280点 | 168点以上/279点 |
◆不適切問題は3問です。
・一般問題：
[午前] なし
[午後] 第53問・第98問
・実地問題：
[午前] なし
[午後] 第27問
直近5年の合格基準と合格率
直近の合格基準や合格率に加え、私が受験した時の情報と合わせてOTの試験合格基準について詳しくお伝えしていきます。
合格基準は60%程度で推移
作業療法士国家試験の合格基準の点数は毎年変動するものの、60%程度（165~168点）でほぼ一定となっています。
合格率は80％前後で推移
作業療法士国家試験の合格率は、ここ数年80％前後を推移しており、私が受験した2012年時の合格率も79.7％でしたので、難易度は大きく変わってないと思います。
合格率が高い理由として、国家試験を受験するために在学中の定期試験や臨床実習を受ける過程で、一定の知識を身につけられるからです。
言い方を変えますと、在学中の学習過程で一定のハードルを越える必要があるということです。国家試験を受験する前に必要な単位の取得ができず、卒業ができないということも十分に考えられます。
また国家試験を受験する前に卒業試験を設けている養成校もあり、一定の合格水準に満たなければ国家試験の受験資格がもらえないということもあります。
| 年/回 | 受験者数 | 新卒者 | 合格者数 | 新卒者 | 合格率 |
| 2025年(第60回) | 5,693 | 5,000 | 4,887 | 4,625 | 85.8% |
| 2024年(第59回) | 5,736 | 5,019 | 4,840 | 4,597 | 84.4% |
| 2023年(第58回) | 5.719 | 4.809 | 4.793 | 4.390 | 83.8% |
| 2022年(第57回) | 5,723 | 4,861 | 4,608 | 4,311 | 80.5% |
| 2021年(第56回) | 5,549 | 4,895 | 4,510 | 4,345 | 81.3% |
ただ当時を振り返ってみると、作業療法士が国家資格となった1966年以降作業療法士が増加してきたため、国家試験合格率を少しずつ下げていくのではないかという話が出ていました。
実際、2006年の91.6%以降は合格率が90％を超えることはなくなっていましたので、年々厳しくなるのだろうなと感じていましたが、ここ5年間では2023年(第58回)の80.5％が最も低く、2025年(第60回)の85.8％が一番高い点を踏まえると、合格率はこの水準が続きそうな印象を受けます。
（出典：第59回理学療法士国家試験及び第59回作業療法士国家試験の合格発表について）
【比較】現役生と既卒生の合格率
（出典：厚生労働省｜理学療法士国家試験及び作業療法士国家試験の合格発表について（第56回、第57回、第58回、第59回、第60回）
（出典：厚生労働省｜理学療法士国家試験及び作業療法士国家試験の合格発表について（第56回、第57回、第58回、第59回、第60回）
作業療法士国家試験において、現役生と既卒生の合格率には顕著な差が見られます。第60回試験（2025年）では、全体の合格率が85.8%であるのに対し、新卒者は95.2%、既卒者は37.8%でした。 過去5年間のデータを見ても、現役生の平均合格率は約91%と高水準で推移していますが、既卒生の合格率は年によって大きく変動し、平均約39%にとどまっています。
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