「一生働ける資格が欲しい」と考えて、作業療法士を目指す学生の方も多いでしょう。確かに「手に職をつける」という意味では、作業療法士は良い選択肢の1つです。しかし、作業療法士になることは、あくまでも長いキャリアの始まりに過ぎません。
この記事では、作業療法士のキャリアプランをいくつか提案しています。作業療法士としてキャリアアップ・ステップアップしたい方は、ぜひ参考にしてください。
目次
キャリアプランの考え方
作業療法士が活躍できる場面は、リハビリテーション施設や病院だけではありません。以下に作業療法士が活躍できる場所として、例を挙げてみます。
- 病院、リハビリテーション施設
- 老人ホームなどの高齢者施設
- 特別支援学校などの教育機関
- 作業療法を取り入れている精神科病棟や刑務所
- 作業療法士の養成施設や指定校で教員として働く
- 医療機器メーカーで自助具等の開発・営業として働く
キャリアプランを考える際に、まずは「どのような職場で働きたいか」を吟味してみましょう。
資格取得と専門性を高めスペシャリストへ
医療機器メーカーの開発・営業や、未来の作業療法士たちを育成する養成校などで教員として働く作業療法士もいますが、やはり病院やリハビリテーション施設、特別支援学校等で作業療法に取り組む方のほうが圧倒的に多いです。
とはいえ、作業療法も仕事の内容はさまざまです。循環器科で心臓リハビリテーションに取り組む場合や、呼吸器内科等で呼吸療法に取り組む場合、また、栄養サポートに関わる場合もあるでしょう。
現在の仕事の専門性を深めるために関連資格を取得し、作業療法士としてスペシャリストを目指してみてはいかがでしょうか。作業療法士におすすめの関連資格を紹介します。
介護支援専門員(ケアマネジャー)
医療よりは介護の現場で専門性を高めたい作業療法士には、「介護支援専門員(ケアマネジャー)」の資格がおすすめです。リハビリプランだけでなく介護プランを作成できるようになるため、患者さんを包括的にサポートしていけます。
また、介護支援専門員の資格を保有していると、居宅介護支援事業所を開業することもできます。将来的に独立を目指す方にも、おすすめのキャリアです。
栄養サポートチーム専門療法士
栄養サポート関連の業務に携わっている作業療法士の方なら、「栄養サポートチーム専門療法士」の資格取得を目指してみてはいかがでしょうか。医師や管理栄養士等の他のコメディカルと連携し、栄養サポートチームの一員として働くことができます。
3学会合同呼吸療法認定士
呼吸器内科等で呼吸療法に携わっている作業療法士の方は、「3学会合同呼吸療法認定士」の資格取得を目指してみましょう。資格を取得することで、呼吸療法を行っている患者さんの管理業務に携わることができ、呼吸ケアチームの一員としても働けます。
心臓リハビリテーション指導士
心疾患の患者さんや手術を受けた方に寄り添う心臓リハビリテーションは、奥が深く、専門性を高めていきたいと考えている作業療法士の方も多いのではないでしょうか。日本心臓リハビリテーション学会に入会し、実務経験を積むことで、「心臓リハビリテーション指導士」の資格取得を目指すことができます。
管理職としてジェネラリストへ
作業療法士としての広い経験を積むことで、リハビリテーション科科長やチームリーダーなどの管理職を目指すこともできます。管理職になるためには、以下の特質を身につけるようにしましょう。
- 患者さん・スタッフを問わず誰に対しても公平であること
- 業務に対して常に誠実・真摯であること
- 向上心にあふれ、新しいスキル・知識に貪欲であること
3点挙げましたが、このほかにも求められるスキルは多くあるかと思います。ひとつずつ吸収しながらぜひ管理職を目指してみてください。
PTOT人材バンクはキャリアプランを考慮した上での転職サポートも行っていますので、不明点があればキャリアパートナーに遠慮なくご相談ください。
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