理学療法士(PT)は医療業界の中でも需要が高く、人気の職業ですが、これから就職や転職を考えられている方の中には、給与事情が気になるといった方もいるのではないでしょうか。
長く働くことを考えると、年収にも影響を与える昇給事情については、しっかりと確認しておきたいところです。
今回はPTの昇給事情や年収をアップするための方法などについて解説していきます。
目次
1.理学療法士(PT)の昇給平均
まずは、PTの平均的な昇給額について、年齢や経験年数別にみてきましょう。以下に示すデータは令和2年度賃金構造基本統計調査に基づいて算出されています。
年齢で考える昇給
年齢別の平均給与を表に示します。こちらの表で考えると、50代までは年間で4,000〜5,000円のペースで昇給しています。
もちろん病院や施設など職場によって異なってきますので、この額よりも多かったり少なかったりします。大きな総合病院の場合、年間で7,000円〜80,00円の昇給が見込まれるところもあるようです。
年齢 | 平均月収 | ×12ヶ月 | 平均賞与 | 平均年収 |
20~24歳 | ¥243,300 | ¥2,916,000 | ¥394,600 | ¥3,314,200 |
25~29歳 | ¥260,000 | ¥3,120,000 | ¥628,100 | ¥3,748,100 |
30~34歳 | ¥279,400 | ¥3,352,800 | ¥711,700 | ¥4,064,500 |
35~39歳 | ¥306,300 | ¥3,675,600 | ¥786,500 | ¥4,462,100 |
40~44歳 | ¥312,900 | ¥3,754,800 | ¥814,500 | ¥4,569,300 |
45~49歳 | ¥328,000 | ¥3,936,000 | ¥924,100 | ¥4,860,000 |
50~54歳 | ¥331,300 | ¥3,975,600 | ¥862,700 | ¥4,838,300 |
55~59歳 | ¥388,800 | ¥4,665,600 | ¥1,101,000 | ¥5,766,600 |
60~64歳 | ¥347,000 | ¥4,164,000 | ¥955,300 | ¥5,119,300 |
経験年数で考える昇給
経験年数別の平均給与の表を下に示します。基本的に経験年数が上がると、もらえる給与も上がってきますが、PTの昇給には経験年数よりも、その職場における在籍期間の方が与える影響は大きいかもしれません。
経験年数 | 平均月収 | ×12ヶ月 | 平均賞与 | 平均年収 |
0年 | ¥243,000 | ¥2,916,000 | ¥29,200 | ¥2.945200 |
1年~4年 | ¥243,500 | ¥2,922,000 | ¥618,300 | ¥3,540,300 |
5年~9年 | ¥267,000 | ¥3,204,000 | ¥653,300 | ¥3,857,300 |
10年~14年 | ¥292,500 | ¥3,510,000 | ¥756,900 | ¥4,266,900 |
15年以上 | ¥306.100 | ¥3,673,200 | ¥867,800 | ¥4,551,000 |
2.理学療法士(PT)の昇給の仕組みと実態
PTの昇給制度としては、年齢と勤続年数に応じて年に1回昇給するというパターンがほとんどです。昇給額の幅については職場によって異なりますが、第1章で提示した表を参考に計算した値をすでにお示ししました。
また、上記の表を参考にすると、平均年収がピークになる50〜54歳を上限とすると、20歳〜24歳から約170万円昇給する計算になります。
一方、一般企業で働く日本人の平均昇給額は240万円程度であるとされているため、こちらと比較するとPTの昇給額は低くなっています。
このような差がなぜ生まれるのかというと、PTが保険診療の中でしか収益を上げられないことが関わってきます。診療点数は国が決めており、一回の診療での単価は1年目のPTでもベテランのPTでも変わることはありません。
そのため、収益を上げようとすると担当患者数を増やす必要がありますが、こちらについても1週間に算定できる単位数が定められており、上限があります。つまり、収益に上限が設けられていない一般企業と比べると、PTの昇給額は低くなるのは仕方のないことだといえるでしょう。
(出典:2019 春季生活闘争 第 7 回(最終)回答集計結果について | JTUC)
3.昇給して年収を上げる方法
理学療法士(PT)の昇給額は一般企業に比べると低いことを説明しましたが、昇給額を上げる方法が無いわけではありません。
こちらの章では年収をアップさせる方法をいくつか紹介していきます。
スキルアップする
病院や施設によっては「認定理学療法士」や「専門理学療法士」などの日本理学療法士協会が定める資格や、「心臓リハビリテーション指導士」や「3学会呼吸療法認定士」といったリハビリ関連の学会が定める資格などを取得することで、昇給条件を満たす場合があります。
興味がある方は、自身の職場でもこれらの資格を取得すると昇給に影響があるかを調べてみても良いかもしれません。すぐに昇給につながらなくても、キャリアアップを目指して転職を検討する場合に有利に働くこともありますので、早めに取得を計画するのもOKです。
管理職を目指す
職場の管理職になることで昇給幅を上げることも可能です。同じ職場で長く勤務することで昇進のチャンスが巡ってくることもあります。
管理職になるためには各種法制度やマネジメント、他部署との円滑なコミュニケーション能力など、PTとしての知識や技術以外にも求められることが多くなってきます。
また、スタッフが多い職場だと、競争率も高くなってくる場合があるので、誰もがなれるわけではありません。職場状況次第では他の方法を検討した方が良い場合もあります。
転職する
自分の職場の昇給額が低い場合は、年次ごとの昇給を期待するよりも、昇給額の高い職場や元々の年収が高い職場に転職するのも一つの方法です。
一般的に民間の病院よりも公的な病院の方が給与や昇給額が高いことが多く、インセンティブ制度のある訪問看護ステーションなどでは病院などの医療機関よりも給与が高くなる可能性が高いです。
起業する
自身で起業することで年収アップを図っているPTもいます。整体やリラクゼーションといった分野で起業する方もいれば、パーソナルトレーナーとしてスポーツ関連の分野で起業する方もいます。
また、最近では保険診療の枠に捉われない、自費リハビリの分野で起業を図っているPTも多くみられます。
4.理学療法士(PT)の給料
令和5年に公表された厚生労働省の賃金構造基本統計調査の結果によると、2023年のPTの平均年収は統計上約432万5800円となっています。(作業療法士、言語聴覚士、視能訓練士を含む)
内訳を記載すると、30万900円の月給と71万4400円の賞与であり、これらを踏まえるとPTの平均年収は約433万円ということがわかります。
PTの給与については下記の記事で詳細に紹介していますので、気になる方はぜひ参照してみてください。
(出典:厚生労働省「令和5年賃金構造基本統計調査」一般労働者 職種 表番号1)
5.まとめ
今回は理学療法士(PT)の昇給事情や昇給をするための方法について紹介させていただきました。
昇給事情については就職先を検討する際に、参考として提示されている場合もありますが、実際には就職してみないとわからない部分でもあります。
記事の最中でも言及しましたが、何年か勤めてみて昇給額に満足できない場合は転職することも一つの手です。
転職先で悩む際はぜひ、PTOT人材バンクのキャリアパートナーにご相談ください。

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