転職時に必ずと言っていいほど提出を求められるのが「職務経歴書」です。採用担当が最初に目にする書類であり、あなたの代わりにあなたをプレゼンテーションしてくれるとても重要な書類になってきます。

職務経歴書は明確なフォーマットが存在しないため、何を・どこまで書けばいいかわからない…といった声をよく耳にします。

そこで今回は、理学療法士(PT)が抑えておきたい職歴書の書き方についてご紹介します。

PTOT人材バンクでは約15年間PTさんの転職をサポートしており、PTに求められる職歴書のフォーマットを完成させていますので、今回はそのフォーマットに則って職務経歴書の書き方について解説していきます。

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1.理学療法士(PT)に求められる職務経歴書の項目と書き方

大まかな書き方は決まっていますが、細かなフォーマットが定まっていないのが職務経歴書です。

まずは、日付と名前の他にどのような項目が必要か見ていきましょう。

  • 職務要約
  • 経歴(事業所の規模と業務内容)
  • 資格
  • 自己PR

職務要約

職務要約の書き方は他の業種と大きな違いはなく、100文字前後でこれまでの経歴の要約を行います。

どのような施設形態で、どういった患者様や症状に対して、リハビリテーションを提供してきたのかが分かるように作成します。


大学卒業後、PTOT人材バンク病院へ入職。リハビリテーション科へ配属され、脳疾患患者をメインにリハビリテーションを実施。3年間勤務した後に、株式会社PTOT人材バンク訪問看護ステーションへ入職。一日6件の訪問を行い、個別リハビリテーションを提供。

経歴(事業所の規模と業務内容)

PTの経歴で求められる情報は大きく次の2つです。

  • 患者様の総数やリハビリテーション科の人数
  • 具体的な業務内容

病院勤務だと病床数が挙げられますが、患者様の数とリハビリテーション職の人数が分かると、これまでどのようなキャパシティで働いていたかが分かり、入職後の稼働について具体的にイメージしやすくなります。

それに加え、業務内容からスキルやコミュニケーション能力も推測できるため、こうした情報を意識的に盛り込むことが大切になります。


【20××年4月~20××年3月】
医療法人〇〇病院 リハビリテーション科
業種:医療・福祉関連 雇用形態:正社員
病床数:300床 リハビリテーション科の人数:80人 役職:なし
・業務内容
入院患者に対しての機能向上に向けたリハビリテーションを1日あたり平均18単位実施
月1回の定期カンファレンスへの参加
新人指導、学生指導
在宅復帰前の必要なサービスや福祉用具の選定、家族指導

資格

職務経歴書に記載する資格は、基本的に履歴書と同じで問題ありません。

履歴書では志望動機を確認し、その他の情報は全て職歴書で判断するという採用担当者は意外と多いため、スキルや勤勉さの指標となる資格情報は職歴書にも記載するようにしましょう。

自己PR

自己PRでは「スキル」「経験」「熱意」という3つの軸を訴求するため、3~4つに分けて記載することが理想的です。

リハビリのスキルはもちろん、同業種での経験やマネジメント、患者様との関係づくり、入職後の決意などを使って作成していきます。

2.理学療法士(PT)の職務経歴書のサンプル

それでは、先ほどご紹介した方法で作成した職務経歴書のサンプルを見てみましょう。

職務経歴書(見本例)

■基本情報
20××年×月×日
(氏名) 〇〇 〇〇

■職務要約
回復期リハビリテーション病院へ入職後、整形外科疾患、脳卒中、廃用性症候群、難病など様々な疾患に対するリハビリテーションを提供。患者様の在宅復帰に貢献するため、積極的なリハビリテーションのアプローチと院内での勉強会へ参加を実施。

■職務経歴
・基本情報
【20××年4月~20××年3月】
医療法人〇〇病院 リハビリテーション科
業種:医療・福祉関連 雇用形態:正社員
病床数:300床 リハビリテーション科の人数:80人 役職:なし
・業務内容
入院患者に対しての機能向上に向けたリハビリテーションを1日あたり平均18単位実施
月1回の定期カンファレンスへの参加
新人指導、学生指導
在宅復帰前の必要なサービスや福祉用具の選定、家族指導

■資格
理学療法士免許
普通自動車第一種免許

■自己PR
・リハビリの目的を意識したコミュニケーション
疾患やバックグラウンドは一人ひとり全く異なるため、患者様やご家族の考えをできる限り理解した上で、リハビリに取り組んで参りました。医学的に目指せる範囲やゴールはもちろんありますが、患者様の言葉や思いを共通の目的とすることで、やる気と安心感を持ってリハビリに取り組んでいただけるよう心掛けました。

・外部研修を通した知識の整理と向上
事業所内で開かれる勉強会とは別に、月1回は外部研修に参加しております。外部で開かれる研修では院内と違った視点で疾患やリハビリを捉えていることが多く、そこで得た身体機能や環境面の改善ポイントを整理し先輩に共有し意見交換することで、臨床技術向上に努めました。

・快適な職場環境を作るために当たり前を徹底
スタッフ同士の信頼関係や雰囲気の良さは、リハビリテーション室やちょっとした表情にも表れるため、コミュニケーションの基本を丁寧に行うことを新卒時から実施しています。報連相はもちろん、明るい挨拶や返事、声掛け、整理整頓など当たり前とされることを率先して行い、科内全体の雰囲気向上に取り組んでいます。

3.職務経歴書作成の前に自己分析がおすすめ

ここまで、職務経歴書の書き方をご紹介してきましたが、「具体的にどんなことを書けば良いかわからない」という方もいらっしゃるかもしれません。そんな時は、自己分析をおこなうことがおすすめです。

これまで経験してきたことを一つ一つ振り返ってみましょう。どんな患者さんを担当したか…どのような介入を行ったか、介入がうまくいった時、またはうまくいかなかった時…自分はどう感じたか、何を考えたか、何を学んだか…

箇条書きでも良いので、書き出してみるのも良い方法です。客観的に顧みることで、仕事中には気がつかなかった自分の長所や短所、担当した患者さんとのやり取りを通して成長したところなど様々な点に気付くことができると思います。

自己分析によって、自分の特性を把握することで面接対策にもなり、頭の中を整理できますよ。

4.まとめ

今回は理学療法士(PT)におすすめの職務経歴書の書き方をご紹介させて頂きましたが、いかがでしたでしょうか?

どう書けば良いのか悩んでしまうこともあると思いますが、あまり難しく考えず、まずは書いてみることが重要です。書いているうちに、そういえばこんなこともあったな、こういう経験をしたなといった記憶が蘇ってきたりもします。

職務経歴書の意義や書き方の基本などについては、関連記事にもまとめていますので、もしよろしければこちらも参考にしてみてください。

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リハビリ職の職務経歴書の書き方

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