「患者さんの力になりたい」「自宅や仕事への復帰を支援したい」といった気持ちはPTとして働くうえで大切ですが、そのような気持ちだけで働き続けることはできませんよね。

自身の働きの対価として、どのくらい給料が貰えるのかは重要だと思いますし、転職検討時も、まず年収や給与を確認する方は多いのではないでしょうか?

今回はPTの給与事情を見ていきます。年収を上げる方法も解説しますので、せひ参考にしてください。

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理学療法士の平均年収の現実

厚生労働省「令和5年賃金構造基本統計調査」によると、PTの平均年収は約433万円です。月収が30.0万円、賞与が71.4万円という内訳で、全産業平均年収の約507万円を若干下回っています。月収の差は少ない一方で、賞与に大きな差があることがわかります。

理学療法士(PT)全産業
平均年収4,325,800円5,069,400円
平均月収300,900円346,700円
平均賞与714,400円909,000円
平均年齢35.6歳43.9歳
勤続年数7.4年12.4年
労働時間162時間166時間
超過時間5時間12時間
※作業療法士(OT)、言語聴覚士(ST)、視能訓練士を含む
※企業規模10人以上のデータのため、職場の規模によって多少変動あり
※年収算出方法:決まって支給する現金給与額×12か月+年間賞与その他特別給与額
(出典:令和5年賃金構造基本統計調査 一般労働者 職種(小分類)別きまって支給する現金給与額、所定内給与額及び年間賞与その他特別給与額(産業計) 表番号1 | 厚生労働省 令和5年賃金構造基本統計調査 一般労働者 産業大分類 学歴、年齢階級別きまって支給する現金給与額、所定内給与額及び年間賞与その他特別給与額 表番号1 | 厚生労働省

PTの平均年収は年々上昇傾向ではあるものの、現場で働くPTの方からすると、労働内容や労働環境の対価としては少し年収が低いのではないかという思いは依然としてあるでしょう。

PTの平均年齢は35.6歳と若いため、他職種と比べて給与が低くなる傾向にありますが、PTの年収は日本における給与所得者の平均値とほぼ同等のため、若い世代にとっては比較的働きやすい環境と言えそうです。

年代別・男女別の平均年収

PTの年代・性別ごとの平均年収と給料は、以下のとおりです。

日本理学療法士協会の会員の約4割を女性理学療法士が占め、約54,800人が活躍しています。理学療法士の養成機関には男女の制限がなく、学力と条件を満たせば誰でも学べます。患者によっては女性理学療法士を希望するケースもありますが、仕事内容には性差はなく、PTは男女ともに長く働ける職業です。ただし、体力を要する仕事であり、結婚や出産により時短勤務やパート勤務に移行する女性も多く、平均年収は男性よりやや低めです。

PTの給与は年齢とともに増加し、一般的に50代でピークに達しますが、60代以上になると定年制度の影響などで減少傾向にあります。また、体力を使う職業であるため、現場での長期勤務が難しくなる場合もあります。長く理学療法に携わりたい場合は、管理職を目指して後進を指導する立場や、独立開業なども視野に入れると良いでしょう。キャリアを長期的に見据え、年齢や給与を考慮したプランを設定することが大切です。

男性

年齢平均年収平均月収平均賞与
20~24歳約338万円約25.1万円約36.8万円
25~29歳約386万円約26.7万円約65.3万円
30~34歳約423万円約28.8万円約77.1万円
35~39歳約469万円約32.0万円約85.1万円
40~44歳約489万円約33.7万円約84.9万円
45~49歳約492万円約34.3万円約80.5万円
50~54歳約479万円約33.4万円役78.5万円
55~59歳約623万円約42.6万円約111.8万円
60~64歳約538万円約34.6万円約122.8万円
65~69歳約478万円約39.0万円約10.2万円
(出典:令和5年賃金構造基本統計調査 一般労働者 職種(特掲)、性、年齢階級、経験年数階級別所定内給与額及び年間賞与その他特別給与額(産業計) 表番号16 | 厚生労働省

女性

年齢平均年収平均月収平均賞与
20~24歳約325万円約23.6万円約41.8万円
25~29歳約363万円約25.2万円約60.1万円
30~34歳約381万円約26.6万円約62.0万円
35~39歳約405万円約28.2万円約67.2万円
40~44歳約426万円約29.0万円約78.1万円
45~49歳約481万円約31.7万円約101.5万円
50~54歳約491万円約32.7万円約98.6万円
55~59歳約524万円約34.7万円約108.2万円
60~64歳約520万円約34.8万円約68.0万円
65~69歳約278万円約16.8万円約76.0万円
(出典:令和5年賃金構造基本統計調査 一般労働者 職種(特掲)、性、年齢階級、経験年数階級別所定内給与額及び年間賞与その他特別給与額(産業計) 表番号16 | 厚生労働省

都道府県別の平均年収

地域ごとに生活費の水準や医療・介護ニーズが異なるため、PTの収入にも地域差が生じています。この章では6つの地域に分けて、PTの平均年収をご紹介します。

北海道・東北地方

都道府県平均年収(男女)平均年収(男)平均年収(女)
全国平均約432万円約451万円約410万円
北海道約411万円約442万円約378万円
青森県約387万円約365万円約401万円
岩手県約444万円約463万円約437万円
宮城県約401万円約414万円約386万円
秋田県約470万円約438万円約488万円
山形県約436万円約470万円約412万円
福島県約447万円約483万円約414万円
(出典:令和5年賃金構造基本統計調査 都道府県別 都道府県、職種(特掲)、性別きまって支給する現金給与額、所定内給与額及び年間賞与その他特別給与額(産業計)表番号3 | 厚生労働省

北海道・東北地方における男性の平均年収は、岩手県、山形県、福島県で高い傾向があります。女性の平均年収は秋田県や岩手県が高めで、北海道や宮城県ではやや低めです。全体的に、男性の年収が女性より高い傾向が見られますが、地域によって異なるため、一概に言えません。

関東地方

都道府県平均年収(男女)平均年収(男)平均年収(女)
全国平均約432万円約451万円約410万円
茨城県約458万円約514万円約454万円
栃木県約462万円約485万円約418万円
埼玉県約447万円約464万円約424万円
千葉県約441万円約476万円約381万円
東京都約443万円約468万円約422万円
神奈川県約435万円約450万円約406万円
(出典:令和5年賃金構造基本統計調査 都道府県別 都道府県、職種(特掲)、性別きまって支給する現金給与額、所定内給与額及び年間賞与その他特別給与額(産業計)表番号3 | 厚生労働省

関東地方におけるPTの平均年収は、最も高い県は栃木県で、男女ともに全国平均を超えています。男性の平均年収は茨城県が最も高く、神奈川県がやや低めです。女性の平均年収は茨城県が最も高く、千葉県が最も低い傾向があります。全体的に男性の年収が女性より高い傾向が見られますが、女性の平均年収でも全国平均を超える地域がいくつかあります。

中部地方

都道府県平均年収(男女)平均年収(男)平均年収(女)
全国平均約432万円約451万円約410万円
新潟県約406万円約417万円約400万円
富山県約452万円約467万円約442万円
石川県約452万円約452万円約452万円
福井県約425万円約462万円約395万円
山梨県約445万円約447万円約441万円
長野県約418万円約444万円約392万円
岐阜県約443万円約438万円約458万円
静岡県約438万円約453万円約410万円
愛知県約452万円約462万円約434万円
三重県約447万円約432万円約464万円
(出典:令和5年賃金構造基本統計調査 都道府県別 都道府県、職種(特掲)、性別きまって支給する現金給与額、所定内給与額及び年間賞与その他特別給与額(産業計)表番号3 | 厚生労働省

中部地方では、富山県、石川県、愛知県は、全国平均を上回る高い年収を記録しています。新潟県は全国平均を下回り、最も低い水準となっています。男性の平均年収は、福井県や愛知県が高く、富山県がさらに上回っています。最も低いのは新潟県です。女性の年収は、石川県では男性と同額で、男女差がないのが特徴的です。三重県や岐阜県は全国平均を大きく上回っています。一方、福井県や長野県は低めの傾向です。

特徴的な点として、三重県や岐阜県では女性の平均年収が男性を上回る逆転現象が見られます。

関西地方

都道府県平均年収(男女)平均年収(男)平均年収(女)
全国平均約432万円約451万円約410万円
滋賀県約473万円約475万円約469万円
京都府約422万円約436万円約405万円
大阪府約451万円約483万円約404万円
兵庫県約438万円約467万円約412万円
奈良県約455万円約484万円約418万円
和歌山県約433万円約448万円約390万円
(出典:令和5年賃金構造基本統計調査 都道府県別 都道府県、職種(特掲)、性別きまって支給する現金給与額、所定内給与額及び年間賞与その他特別給与額(産業計)表番号3 | 厚生労働省

中国・四国地方におけるPTの平均年収は、滋賀県は男女ともに高く、近畿地方で最も高い水準です。京都府は全国平均を下回っています。男性の平均年収は奈良県と大阪府が最も高く、他県を大きく上回っています。最も低いのは京都府です。女性の平均年収は、滋賀県は全国平均を大きく超え、特に高い傾向があります。一方、和歌山県や大阪府は全国平均を下回っています。

特徴的な点として、滋賀県では男女差が非常に小さいのに対し、大阪府や奈良県では男性と女性の年収差が大きい傾向があります。

中国・四国地方

都道府県平均年収(男女)平均年収(男)平均年収(女)
全国平均約432万円約451万円約410万円
鳥取県約417万円約451万円約377万円
島根県約429万円約430万円約427万円
岡山県約453万円約480万円約420万円
広島県約425万円約450万円約397万円
山口県約448万円約439万円約471万円
徳島県約402万円約414万円約330万円
香川県約431万円約441万円約408万円
愛媛県約443万円約454万円約427万円
高知県約415万円約422万円約410万円
(出典:令和5年賃金構造基本統計調査 都道府県別 都道府県、職種(特掲)、性別きまって支給する現金給与額、所定内給与額及び年間賞与その他特別給与額(産業計)表番号3 | 厚生労働省

中国・四国地方におけるPTの平均年収は、岡山県と山口県が高く、全国平均を上回っています。徳島県は最も低い水準です。男性の平均年収は、岡山県が最も高く、全国平均を上回っています。最も低いのは徳島県です。女性の平均年収は、山口県は男性を上回る全国的にも珍しい傾向があります。徳島県は全国平均を大きく下回り、最も低い地域です。

特徴的な点として、山口県では女性の年収が男性より高い珍しい例が見られる一方、徳島県では男女ともに低い水準で特に女性の年収が顕著に低いことが目立ちます。

九州・沖縄地方

都道府県平均年収(男女)平均年収(男)平均年収(女)
全国平均約432万円約451万円約410万円
福岡県約434万円約438万円約429万円
佐賀県約416万円約449万円約377万円
長崎県約373万円約398万円約361万円
熊本県約389万円約407万円約374万円
大分県約394万円約410万円約368万円
宮崎県約396万円約383万円約407万円
鹿児島県約434万円約431万円約438万円
沖縄県約441万円約445万年約438万円
(出典:令和5年賃金構造基本統計調査 都道府県別 都道府県、職種(特掲)、性別きまって支給する現金給与額、所定内給与額及び年間賞与その他特別給与額(産業計)表番号3 | 厚生労働省

九州・沖縄地方におけるPTの平均年収は、沖縄県と鹿児島県は全国平均に近い水準で、特に沖縄県は高めです。長崎県は最も低い水準となっています。男性の平均年収は、沖縄県と佐賀県が高めの水準です。最も低いのは宮崎県です。女性の平均年収は、鹿児島県と沖縄県は男性とほぼ同等で、全国平均を上回っています。最も低いのは佐賀県です。

鹿児島県と沖縄県では男女の年収差がほとんどなく、女性の年収が全国平均を上回る地域が見られます。一方、佐賀県や長崎県では女性の年収が特に低く、男女差が大きいのが特徴です。

他の医療福祉職と理学療法士の年収比較

以下に、PTと他の医療・福祉職との平均年収を比較した表を示します。

職業平均年収平均年齢
薬剤師約577.2万円40.3歳
診療放射線技師約536.4万円41.1歳
臨床検査技師約508.0万円41.3歳
看護師約508.0万円41.9歳
理学療法士(PT)約432.6万円35.6歳
介護福祉士約370.6万円44.4歳
(出典:令和5年賃金構造基本統計調査 一般労働者 職種(小分類)別きまって支給する現金給与額、所定内給与額及び年間賞与その他特別給与額(産業計) 表番号1 | 厚生労働省

表は医療福祉業界の年収を高い順に並べていますが、PTはその中ほどに位置しています。医師や看護師など他の有資格者に比べ、年収は少し低い傾向があります。

他の医療福祉よりもPTの平均年収が低い理由

他の医療福祉職と比べてPTの給料や平均年収が低い要因には、以下の3つが挙げられます。

平均年齢の低さ

医師の平均年齢は約46.1歳、看護師は約41.9歳、保健師は約38.6歳であるのに対し、PTは約35.6歳と若めです。年齢や経験が増えるほど給与も高くなる傾向があるため、比較的若いPTは、他職種と比べて給与がやや低くなりがちと言えるでしょう。

法律によって給与に変動がある

PTを含む医療・介護職の報酬は法律により決められており、リハビリの費用も症状や施設規模に応じて細かく分類されています。このように、病院や施設で報酬を自由に変更できない仕組みがあるため、医療・介護職は給与が上がりにくい職種とされています。

1日に提供できるリハビリの単位数に制限がある

PTが1日に担当できるリハビリの単位数には上限があり、20分を1単位としています。そのため、収入を増やす目的でリハビリを追加で行うことが難しく、他職種に比べ収入が低めになる傾向があります。

夜勤がない

夜勤がある職種の場合、夜勤手当の支給により年収がその分高くなりますが、PTは夜勤がほとんど発生しない職種です。夜勤がない職種としては年収が高いと言えるでしょう。

作業療法士(OT)と理学療法士の給料比較

PTとOTはしばしば比較されますが、以下のように、PTの方が高い傾向にあります。特に30代以降、年齢を重ねるにつれてその差が大きくなるのがわかります。

年齢理学療法士(PT)作業療法士(OT)PTとOTの差分
20~24歳241,512円244,080円-2,568円
24~28歳256,256円250,621円-5,635円
28~32歳271,989円265,905円-6,084円
32~36歳293,776円281,620円-12,156円
36~40歳309,235円296,480円-12,755円
40~44歳329,830円319,393円-10,437円
44~48歳354,659円331,403円-23,256円
48~52歳388,652円344,936円-43,716円
52~56歳422,231円364,649円-57,582円
56歳~425,242円411,875円-13,367円
(出典:人事院 民間給与の実態(令和5年職種別民間給与実態調査の結果)2.職種別平均支給額 表7職種別、年齢階層別平均支給額

今後理学療法士の平均年収や給料は上がる?

PTは将来的に大幅な昇給が難しい職業とされていますが、平均年収は今後どのように推移していくのでしょうか。PTの現状と将来の見通しについて、解説していきます。

【過去5年分】理学療法士の年収推移

平均年収平均月収平均賞与
2023年約433万円約30.1万円約71.4万円
2022年約431万円約30.1万円約69.8万円
2021年約427万円約29.6万円約71.3万円
2020年約411万円約28.9万円約64.5万円
2019年約410万円約28.8万円約64.6万円
(出典:令和5年賃金構造基本統計調査 一般労働者 職種(小分類)別きまって支給する現金給与額、所定内給与額及び年間賞与その他特別給与額(産業計) 表番号1 | 厚生労働省令和4年令和3年令和2年令和元年
※2020年度までは理学療法士・作業療法士の合算だが、2021年度以降は言語聴覚士と視能訓練士も合算

この5年間でPTの平均年収は約20万円上昇し、少しずつ増加傾向にあります。疾患別リハビリテーション料が大きく変わることはないため、急激な昇給は難しいですが、景気の影響を受けにくく、経験を重ねれば安定した収入が見込める仕事といえるでしょう。
2024年6月1日より療法士の算定可能項目にベースアップ評価料が導入されたことにより、今年度の調査では給与のアップが見込めそうです。
(出典:厚生労働省 ベースアップ評価料

理学療法士の数は増え続けている

令和5年度末時点での公益社団法人日本理学療法士協会の会員数は139,556人に達し、平成24年度の83,939人から55,617人の増加が見られます。高齢化による需要増がある一方で、PTの数が過剰であるため、供給が需要を上回っているのが実情です。
また、令和5年度の国家試験合格者数は11,312人で、年々増加しています。PTは給与を引き上げなくても人材が集まるため、給与上昇は難しい見通しです。
国家試験の合格者数と日本理学療法士協会の会員数の推移を表で示しています。

年度合格者数(名)会員数(名)
2023年度11,312139,556
2022年度10,096136,357
2021年度9,434133,133
2020年度10,608129,875
2019年度10,809125,372
(出典:日本理学療法士協会「統計情報」

今後は就職競争が激化し、スキルの低下が懸念される可能性もあります。PTとして求められる存在であり続けるには、スキルを磨き続けることが重要です。

経験・スキルが給与に反映されづらい

PTの診療報酬は時間単位で設定されており、効率よく点数を稼ぐことが難しいです。リハビリは1単位20分で、8時間勤務時は最大24単位ですが、実際は平均18〜24単が多いようです。また、リハビリの種類によって単位数に制限があり、上限を超えると指導対象となります。このため、経験を積んでも収入に変化がないため、長年のPTは給与に不満を感じやすい傾向があるといえるでしょう。

理学療法士の活躍の幅は広がっている

高齢者の増加に伴い、PTの活動は病院やクリニックなどの医療業界から介護業界へと広がっています。地域での予防介護や地域包括ケアシステムへの参加など、PTの知識が求められる機会は増加する見込みです。また、スポーツや研究・教育分野でもPTの需要が高まっています。さらに、大学院に進学して、理学療法についての研究に従事するPTなども増えてきているようです。

理学療法士が給料を上げる方法は?

PTが給料を上げる方法について見ていきましょう。

基本的には年齢と経験を積み重ねていく

PTも他の多くの業種と同じように、経験年数と共に給与がアップする場合が多いです。2章の年代別給与より、働き始めた20代前半よりも経験を積んだ50代前半の方が給与は高いことが分かります。

また、2年目(経験1年目)以降は賞与が満額支給されるようになるため、年収が大幅に増加します。昇給率はさほど高くないものの、経験年数に応じて徐々に増加し、5年目以降の年収は300万円~400万円程度が相場です。5~9年目には認定資格取得を目指す人も多く、キャリアアップや転職を考える時期にあたります。

経験年数平均年収平均月収平均賞与
0年約307万円約24.9万円約7.7万円
1~4年約369万円約25.4万円約63.8万円
5~9年約401万円約27.7万円約68.7万円
10~14年約447万円約30.6万円約79.8万円
15年以上約502万円約33.9万円約95.3万円
(出典:令和5年賃金構造基本統計調査 一般労働者 職種(小分類)、年齢階級、経験年数階級別所定内給与額及び年間賞与その他特別給与額(産業計) 表番号10 | 厚生労働省

PTの場合は勤続年数によっても年収に違いが見られます。2章の年代別給与から、経験やスキルが充実してくる35歳~39歳であっても、同じ職場での経歴の長さで年収は大きく変わってくることも示されています。同じ年齢であっても、経歴が違えば年収額にも大きな差が出てきますので、自分が働きやすい職場で長く務めることが年収アップに繋がりそうであり、多くの職場で勤続年数での昇給が一般的になっています。
病院や施設などでは、保険内診療で患者さんを診る限り、能力の優劣に関わらず誰が対応しても時間当たりの報酬額は一定なので、このあたりの制度が大きく変わることはなさそうです。

認定資格や別の資格を取得し、専門性を身に付ける

PTは日本理学療法士会が提供している生涯学習制度を活用できます。この制度に参加し、前期・後期の研修を受けることで登録理学療法士の資格を得ることができ、その後は認定理学療法士や専門理学療法士といったより専門的な資格の取得を目指すことも可能です。登録理学療法士、認定理学療法士、専門理学療法士はいずれも認定資格であり、取得後は5年ごとに更新が求められます。

資格取得について詳しく知りたい方はこちら
理学療法士×資格~PTのスキルアップやキャリアチェンジに~
認定理学療法士とは~理学療法士(PT)の認定資格の総まとめ~

高年収の職場に転職

PTが働ける職場は幅広いものの、給与水準は職場によって異なるのが実情です。高収入を目指すには、年収が高めの職場へ転職する方法もあります。この章では、年収が比較的高めの職場と職場を選ぶ際の注意点を紹介します。

介護施設や在宅リハの現場

日本の高齢化により、介護施設や訪問リハビリの需要が増えていますが、PTの多くは病院・クリニックに勤務しているため、介護業界では働きやすい環境を整える施設が増加中です。高めの給与や、訪問リハビリに歩合制を採用している施設もあるため、収入面を重視する方は一度検討してみると良いでしょう。

従業員数の多い事業所

大きな病院や施設は福利厚生が整っており、働きやすいとされています。また、給与水準も高めで、特に賞与の面では従業員数が1,000人以上の事業所と小規模事業所で10万円以上の差が出ることもあります。高収入をめざすなら、従業員規模にも目を向けてみましょう。

一般企業

PTとして同じ職場で勤務していると、昇給があまり期待できない場合があります。そのため、一般企業へ転職することで昇給額が増え、長期的には収入が向上することもあるでしょう。福祉用具や福祉機器、住宅分野では、PTとしての知識を活かしながら働けるでしょう。
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福利厚生も要確認

制服の提供や身だしなみ支援、住宅手当、扶養手当などの生活サポートの有無は重要です。医療・福祉分野では、常に清潔であることが求められ、長年の勤務で負担が増すこともあるため、確認は欠かせません。また、キャリアアップのための講習や研修への参加支援制度があるかどうかも要チェックです。給与とともに、福利厚生の内容を把握しておきましょう。

独立・開業を検討する

「理学療法士」の資格のみでは医療保険の対象事業所を開業できませんが、以下のように理学療法を単独で行わない形であれば開業が可能です。

  • 無資格者でも施術ができる「整体院」
  • 介護予防事業所

また、開業権のある国家資格を取得するという選択肢もあります。

  • 柔道整復師
  • 鍼灸師
  • あん摩マッサージ指圧師

独立・開業や開業権のある国家資格ついて詳しく知りたい方はこちら
【PTの開業】理学療法士が開業する方法と注意点とは!?
柔道整復師と理学療法士(PT)の違いとは?ダブルライセンスや難易度を解説
理学療法士×資格~PTのスキルアップやキャリアチェンジに~

自費リハビリなど保険外診療を行っている企業等に就職

医療保険や介護保険内での診療と違い、継続的に顧客を獲得することができれば大きく報酬をアップさせることも可能です。自身のスキルに自身があるならチャレンジしてみるのも良いと思います。

管理職など組織マネジメントを担う立場になる

病院や施設の役職のあるポジションに就くことができれば、管理職手当などの支給もあり年収アップにつながる可能性があります。

副業をする

近年では副業を許可している職場も徐々に増えているようです。スキマ時間に副業をするのも年収をアップさせる手段の一つです。PTとして働く傍ら、趣味や特技を仕事につなげることができれば尚良さそうですね。

非常勤で働く

デイサービスや訪問リハビリの職場には、週1日から可能な非常勤の仕事もあります。休みの日に他の施設で働くことで、リハビリの経験を広げ、人脈形成の機会も得られるかもしれません。

スポーツトレーナーとして活動

スポーツトレーナーは多くが個人で契約し、休日限定の仕事も可能な場合が多いようです。プロとの契約はハードルがあるものの、地域のスポーツ団体や企業チームでスキルを活かせるチャンスはあるでしょう。

セミナーの開催

PTとしての知識を活用し、セミナーを実施するのも一案です。PT同士や一般向けの健康セミナーなど、自分の得意分野に合わせて内容を選ぶと良いでしょう。ただし、開催には実績と専門性が求められるでしょう。

ライターとして執筆にチャレンジ

PTが持つリハビリや健康に関する知識を活かしてライター活動を行うことは、専門性を広める良い機会です。医療や健康、運動に関するコラムや記事を執筆することで、一般の方に貢献しながら収入の確保にも繋がるかもしれません。

まとめ

PTは若いうちは給与の伸びが緩やかですが、長く続ければ昇給が期待できます。介護分野の需要増加や勉強を通じたキャリアチェンジの可能性も広がり、向上心があれば多様な分野で挑戦できる職業です。

ただ、PTが提供する介入に関しては、まだまだ科学的根拠(エビデンス)の蓄積が十分でないものも多く、Evidence-Based Medicine(EBM)が重要視される今日においては、診療報酬がなかなか上がらないのが現状です。

PTが行う介入方法およびその効果に関して質の高いエビデンスを示す、保険内診療以外の場面での付加価値を生み出すなどでPTの社会的な立場が向上させることで、診療報酬と併せて給与の上昇につながるかもしれません。

希望の年収額などがある場合は、PTOT人材バンクのキャリアパートナーに遠慮なくご相談ください。あなたの条件に合った転職先が見つかるように、しっかりとお手伝いさせて頂きます。

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