国家試験に合格してようやく理学療法士(PT)になれたのに、実際に働いてみると持っていたイメージと何か違う、仕事が楽しくない、やりがいを感じないという方もいるかもしれません。
そんな時、PTという職業を辞めてしまいたいと考えてしまうこともあると思いますが、辞めてしまうとこれまでの努力が無かったことになってしまいます。今回はそういった感情を抱いてしまう理由と対処法について紹介していこうと思います。
目次
1.理学療法士(PT)を辞めたい・楽しくないと思ったら
PTとして働いていると、最初は楽しくて、新鮮な感覚があるかもしれませんが、色々なことを経験すると仕事が楽しくなくなったり、嫌だな・辞めたいなと思ったりするようになってくることがあります。
仕事を辞めてしまいたいと思ったら、思い切って辞めてしまうのも一つの手ですが、辞める以外にも選択肢があるかもしれません。
まずは、そういった感情を抱いてしまっている理由を整理して明確にすることが大切です。原因がわかれば、そこを解決することでまたPTとして働き続けることもできますし、新たな気持ちで再出発することもできるかもしれません。
次章でPTが仕事を辞めたいと思ってしまうよくある理由やその対処法について、いくつか紹介していきますので、ぜひ参考にしてみてください。
2.理学療法士(PT)を辞めたいと思う理由と対処法
この章ではPTが仕事をする中で、仕事が楽しくない・仕事を辞めたいと思ってしまう理由について、よく挙げられるものを紹介します。また、それに対する対策についても一緒に見ていきましょう。
リハビリ方針があわない
自分が提供したいリハビリと職場のリハビリ方針が合わない場合です。
具体的に例を挙げてみると、一人の患者さんと可能な限り時間をかけて関わりたいのに、職場の方針であまり患者一人一人に時間をかけられない、または、もっとオンハンドでの治療を提供したいのに、物理療法をしっかり行うように指導を受けるなどです。
こういった場合は、自分が行いたいリハビリとマッチするような方針を掲げている職場で働けるとモヤモヤを解決できると思うで、転職を検討するのも良いかもしれません。
残業が多い・忙しすぎる
働いてみるとかなり忙しくて、残業ばかりになってしまい、自分の時間がなかなか確保できないといったことも、リハビリ職ではありがちです。
急性期の病院などでは患者さんの入れ替わりも激しく、診療業務に加えて、カルテの確認やサマリー等の書類業務に追われてしまい、勉強や技術取得に割く時間がないといった声も聞かれます。
このような場合は、もう少しじっくりと患者さんと関われる回復期や維持期の病院などへ転職を検討するか、大きな病院であれば、急性期以外の病棟や部署(訪問リハ部門など)への異動を希望することで解決できるかもしれません。
人間関係がつらい
PTは職業柄、人とのコミュニケーションを避けては通れません。そして、関わる人は患者さんだけでなく、職場の上司や同僚、他職種など多岐にわたります。
たくさんの人と関わっていると、どうしても苦手な人は出てくるものです。そういった人との関係性をうまく構築できずに、人間関係で悩んでしまい、仕事を辞めたくなってしまうということもよく耳にします。
上司や同僚とうまく関係を構築できない場合で、例えば一方的に理不尽なことを言われるなどという理由であれば、理由を正直に話して部署の変更を願い出ることで解決できる可能性がありますが、どうしても難しい場合は職場を変えることを検討しなければならないかもしれません。
患者さんとの関わりの中でトラブルになってしまった場合は、上司に相談して担当を変更してもらうことで解決できることが多いです。
しかし、患者さんをはじめ、対人関係を構築すること自体に恐怖感やストレスを感じてしまうなど、環境を変えても難しい場合は、PTとして働くこと自体が難しいかもしれませんので、別の業界への道を探すのも一つの手段になってくると思います。
理学療法士としてやりがいを感じない
憧れていたPTの仕事、でもいざ働いてみると自分が思い描いていたものとあまりにもかけ離れている、仕事をしていても全然楽しくない、そんな感情を抱いてしまう場合があります。職場環境云々ではなく、PTとしての仕事に興味が湧いてこなくなったという方もいるようです。
こういった場合、自分が経験したことがない分野へ思い切って挑戦してみると、PTの仕事の新たな魅力に気づくことがありますが、それでもモチベーションが上がってこない場合は、全く違う仕事にチャレンジするのも悪くないと思います。
3.タイプ別!理学療法士(PT)におすすめの職場
こちらの章ではPTの仕事が楽しくない、辞めたいと思ってしまう理由別に解決方法を紹介していきます。今そういった感情を抱いてしまっている方は参考にしてみてください。
残業がつらいというPTには回復期病院や老健などの施設がオススメ
回復期の病院や老人保健施設では、比較的患者さんや利用者さんとゆっくり関われる上に、急性期の病院のように、突然の対応を迫られる状況があまりないため、残業が少ないといったことをよく聞きます。
空いた時間をプライベートな時間やスキルアップに活用できれば、PTの仕事をもっと好きになれそうですね。
給料が安いのが嫌というPTには介護保険領域でのリハビリ職がオススメ
訪問看護ステーションやデイケア・デイサービスなど、介護保健領域でのリハビリを提供できる職場は、給与相場が医療機関よりも高く設定されていることが多いようです。
訪問看護ステーションによっては、訪問件数によってインセンティブなどが付与される場合もあり、場合によっては年収アップも狙えますよ。
自分の目指したいリハビリがあるPTは自費リハ分野がオススメ
自分の技術に自信があって、提供したいリハビリが明確になっている場合は自費リハ分野での仕事が向いているかもしれません。利用者さんの要望に応えるために、時間に縛られずリハビリを提供できます。
自ら起業して事業所を構えることも可能なので、やる気のある方はぜひ挑戦してみてください。
4.元理学療法士(PT)として働ける場所は多い
PTとして働ける場は医療機関や介護保険施設などの現場だけではありません。
PTの資格を活かしてプロスポーツチームのトレーナーやメディカルスタッフ、トレーニングジムなどのパーソナルトレーナーとして働いているPTもいます。
また、医療機器やスポーツ用品などを開発する企業に就職して、PTとしての知見を活かして商品開発や研究を行なっているPTもいます。
少しニッチな分野ですが、何かを突き詰めたい方にとっては向いている仕事形態かもしれません。こういった分野のお仕事はPT・OT人材バンクでも紹介することが可能ですので、気になる方はぜひご相談ください。
5.まとめ
今回は理学療法士(PT)が仕事を辞めたくなる理由やその解決策について紹介させていただきました。
働いていると様々なことで嫌になったり、辞めたいと思ってしまったりすることもありますよね。上司や同僚に相談して解決できるなら良いですが、それも難しい場合は転職することも大切です。
思い切った判断が事態を好転させるきっかけにもなり得ます。そういった方のお手伝いをするのがPT・OT人材バンクのキャリアパートナーの仕事でもありますので、お気軽にご相談くださいね。
関連記事
理学療法士(PT)の悩みに関するおすすめ記事をご紹介。