近年、働き方改革が推し進められており、人々の労働に対する意識にも少しずつ変化が見られています。

理学療法士(PT)が活躍する現場にもその影響が出始めていますが、一定数はブラックと呼ばれる環境の職場も存在しています。

今回はPTにとってのブラックな職場の特徴と、そういった職場への就職を回避する方法について紹介していきますので、是非、参考にしてみてください。

1.よくある理学療法士(PT)のブラック職場の特徴

ブラックな職場の特徴として挙げられるものにはどのようなものがあるでしょうか。よくある特徴をまとめてみましたので一つずつ見ていきましょう。

残業が多い(残業代が出ない)

こちらは一般的な企業でもよく聞く特徴です。病院や施設の勤務形態によってはPTがある程度残業をしなければならない可能性は出てきます。

しかし、単位数を稼ぐことを目的に、就業時間いっぱい患者さんの対応を求められる場合もあり、カルテや必要書類の作成などが就業時間内に行えないといったケースも存在します。

そういった場合は、残業時間がかなり多くなってしまいます。ひどい場合は、残業時間を調整するために、自由意志での業務にするよう指示を出されることもあり、このような職場はブラックであると言えるでしょう。

実際に私の知人が働いていた病院では、1週間の取得単位のノルマが設定されていたようです。単位数を重視するあまり、勤務開始時刻から終業時刻まで時間いっぱい患者対応を求められていたため、情報収集や書類業務は時間外に行わざるを得なかったようです。

その上、一定の残業時間を超過すると始末書を書かされ、賞与の査定などにも影響が出ると言われていたため、サービス残業が慢性化していました。このような就業形態が定着してしまっている職場はブラックと言わざるを得ないでしょう。

有休がとりにくい

有給休暇が取りにくいこともブラックな職場にありがちなことです。慢性的な人材不足やスケジュール調整がうまくいかないことを理由に、休みが取りにくいといった意見がよく聞かれます。

また、有給休暇は従業員に与えられた権利であるにも関わらず、上司の都合で取得が認められなかったり、勝手に休みのスケジュールを決められてしまったりする職場もあるようです。

昼休みも取れないほど担当患者を持たされることもあり、十分な休憩や休みが取れないような場合は、ブラックな職場と判断できます。

パワハラ・モラハラが横行している

ブラックな職場では、上司からのパワハラやモラハラが当たり前のように行われていることもよく耳にします。

PTの職場でありがちなことだと、上司の担当患者を無理やり引き継がされたり、自分が行なっている治療や介入方法を全面的に否定したり、患者の目の前で叱責されたりといったことが挙げられるでしょう。

客観的に見るとハラスメントであることが明確でも、している側としては指導という名目の意識が強く、自覚がない場合もあるので問題となることも多いです。

単位のノルマや単位渡しがある

PTが1週間に取れる単位数には上限がありますが、その上限一杯の単位を取ることをノルマに設定している病院は、利益目的のリハビリをセラピストに強いているブラックな職場である可能性が高いです。

患者さんにとって必要のないマッサージや物理療法で単位を稼いだり、患者さんを捌くことを目的に20分未満のリハビリで単位を取得したりといった話もあります。

また、単位渡しと言って、単位がノルマに達していない同僚に、自分が実施した単位をレセプト上で渡したりする行為も見かけます。このような行為は法に触れる可能性もあるため、関わるのは好ましくないでしょう。

2.ブラック環境とは言えないことも

理学療法士(PT)の職場がブラックである理由として、勤務時間外に行われる勉強会・学会への参加や研究活動をするように上司から強く勧められることを挙げる方もいます。

しかし、医療業界の技術や知見は日々進歩しています。全ての医療職に言えることですが、免許を取ったからゴールではなく、専門職として活躍していくためには、生涯をかけて自分の技術や知識を磨いていく必要もあります。

そのためには、勉強会や学会へ参加することも必要なことになってくるはずですので、参加を勧められること自体がブラックとは限らないでしょう。

研究活動についても、勤務と並行してデータを集めたり、時間外に解析をしたりと大変なこともありますが、最終的には自分自身のためにもなりますし、ひいては理学療法士の職位を引き上げることにつながる可能性もあるので、許す範囲で実施していくことが好ましい場合もあります。

ただ、多額の自己資金や大切な時間を削って、強制的に参加させられることは良いことではありませんので、気になる場合は一度外部の人に相談することをおすすめします。(同じ会社では常識がズレている可能性があります)

別の施設で働いている友人や学生時代にお世話になった先生はもちろん、PTOT人材バンクのようなエージェントもキャリア支援を行っていますので、気軽に相談できます。

3.ホワイトな職場を選ぶポイント

最後に理学療法士(PT)がホワイトな職場を選ぶために、どういった点に注意すれば良いかをまとめてみましたので一緒に見ていきましょう。

離職率が低い職場を選ぶ

離職率が低い、つまり、退職者が少ない職場はブラックである可能性が低いと言えるでしょう。裏を返すと、年中求人を出しているような職場は、退職者も多く常に人材が足りていない可能性があります。

気になる求人がある場合は自己判断せず、PTOT人材バンクのような転職エージェントに確認することをおすすめします。

福利厚生などの条件をしっかり確認する

ホワイトな職場を選びたい場合は、給与や休日数などの福利厚生の条件がどうなっているのかを事前にしっかりと確認することをおすすめします。

昇給条件や有給取得実績、育児休暇や産前産後休暇の有無など、最近ではHPなどの求人要綱の中に記載がある場合がほとんどです。不明瞭な場合は職場見学に行って質問してみるのも一つの方法です。

自分が望む条件が全て揃っているということは稀ですが、限りなく近づけることは可能だと思います。自分が何を優先したいかをしっかり考えて条件を絞っておきましょう。

働いているスタッフの年齢層をチェック

求人情報を見ていると「20〜30代の若手が活躍中」というような文言を目にすることがありますが、こういった場合は注意が必要です。

職場をまとめたり、指導的な立場にある管理職があまりに若いとうまく業務が回っていなかったり、何らかの問題でスタッフが定着していなかったりする可能性があります。

気になる職場の求人にこういった文を見つけた場合は、実際に見学に行って職場の雰囲気や上司の人柄などをチェックしてみても良いかもしれません。

転職エージェントを活用する

ホワイトな職場を見つけるには、友人の紹介を除くと転職エージェントを活用するのが一番です。特に、今後のキャリアも見据えた事業所を見つけるのは転職エージェントの得意とするところです。

ブラックを避けたい場合はもちろん、ホワイトかつ今後のキャリアやステップアップにつなげたいという思いのある方は、転職エージェントに相談してみると良いでしょう。

以上のように、参考にしていただきたいポイントはいくつかありますが、重要なのは自分が
職場に求めるものが何かということを明確にすることです。

ある条件さえクリアできれば多少のことは目を瞑れるのか、それとも、やはり複数の条件を満たさなければダメだと思うのかでホワイトな条件はかなり変わってくると思いますので、転職を検討する場合はしっかり考えておきましょう。

4.まとめ

今回は理学療法士(PT)にとってのブラックな職場の特徴と、そういった職場への就職を回避するためのポイントについて紹介してきました。

転職や就職をする際は、雇用条件などについてしっかりと確認することが大切ですが、自分一人で細々とした条件をチェックするのは大変だと思います。

そういった時は転職エージェントを活用することもオススメです。あなたに代わり、希望の条件に合致する職場をピックアップしてくれます。PTOT人材バンクのキャリアパートナーにもお気軽にご相談くださいね。

転職するか迷っていてもOK


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